ありす in Cyberland 2 第七のプロトコル |
『ありす in Cyberland』は、1996年に発売されたプレイステーション用ソフトです。
アドベンチャーゲームなんですが、ゲーム性はあまり高くなく、デジタル・コミックに近いものでした。
私が初めて書いたゲーム・シナリオであり、出来も、ゲームとしてはともかく、非常に面白く出来上がっていたと思います。
三人の中学生の女の子が、サイバースペースで活躍するという内容で、私は例によって“アリス”メタファーを導入し、このタイトルになっています。
ありす、麗華、樹莉――という三人は、後に『serial experiments lain』のサブキャラクターとして再び登場させたのですが、これは、ジャンルや表現は全く異なるものの、同じサイバー・スペースを舞台とした作品であるところから、どうしても私個人的な創作意識の流れを無視出来ず、そういう措置にしたのでした。
この『ありす in Cyberland』では、ありすは浅田葉子さんが声を演じられ、『lain』でも同じ“ありす”役をお願いしています。
『ありす in Cyberland』の樹莉は宮村優子さんが演じられていました。
ここで紹介する『2』という続編は、1が発売される前から企画され、シナリオを作成していました。ショート・プログラムというか、追加シナリオに近いものです。
しかしながら、『ありす in Cyberland』と、もう一つのタイトルが共に売れず、これを製作した会社は倒産してしまい、この『2』も陽の目を見ずに終わってしまいました。
『ありす in Cyberland』をプレイした人でないと、設定などは判りにくいと思います。また、『1』よりも『2』はかなりシリアスな内容になっています。
それでも、私はこのシナリオに愛着があります。
『第7のプロトコル』というサブタイトルは、内容は全く異なりますが、やはり『serial experiments lain』に受け継がれています。ありすたちのもう一つの冒険を、ここに記録しておきます。
1999/09/02
小中 千昭
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