まともな人間ならば、そこで一晩過ごしただけで気をおかしくしてしまうに違いない。 『鏡地獄』の主人公が作ったかの如き、レンズと金属のがらくたがそこここに積み上げられている。 それらは決して死んではいない。機械達は生きている。その証である小さな灯が蛍の様にチカチカと瞬いている。天井には無数のダクトが垂れ下がる。 音(ノイズ)──
「デジタル・グランギニョル マリス・ドール」完
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